心理士 カウンセラーの事情⑥・読書との付き合い方 はじめに どんな職種でも仕事を覚えるまでにはそれなりの勉強が必要ですし、その中で専門書を手に取って勉強をしなければならない時もあるでしょう。特に医療系の資格職ではどのような書物と出会ったかが、その後の仕事に大きく影響を与えます。これはカウンセラーも例外ではありません。 カウンセラーの立場による選択 多くのカウンセラ...
心の症状 喪失の反応と留意点 はじめに 私達は人生のどこかで必ず大切な対象を失う経験をします。それは親やパートナーであったり、あるいは地位や信念かもしれません。自分の大切なものを失う経験は非常に辛いものであり、ときには自分を保てなくなるほどに打ちひしがれる体験となることもあります。このような喪失の体験をどのように乗り越えていくのかが今回のテーマと...
人間関係 アサーションを用いた関係づくり はじめに 自分の気持ちや考えをどのように伝えるかは我々人間にとっては生涯の悩みと言っても過言ではありません。小学校の授業から自分の意見を伝えるための指導は既に始まっており、社会人になっても話し方の自己啓発書が書店にズラッと並んでいます。そのためか年齢問わずに「伝えること」の悩みでカウンセリングに訪れる方がいらっしゃい...
心理療法 ストレス・コーピング はじめに 現代社会はストレス社会と言われています。事情は違えど多くの方がストレスを抱えており、その付き合い方に頭を悩ましている方がいることは多くのメディアで指摘されています。 統計 ストレスを抱えている人の割合 厚生労働省は5年に1度「労働者健康状況調査」という名目で労働者の心身の実情を調査しています。この調査によ...
心の症状 解離の悩みとカウンセリングの目標 はじめに 解離という言葉はどの程度認知されているのでしょうか。DSM-5を確認すると解離とは「a)主観的体験の連続性喪失を伴った、意識と行動へ意図せずに生じる侵入」「b)通常は容易であるはずの情報の利用や精神機能の制御不能」と定義されています。多くの場合は過度なストレスにさらされた時に心の一部を切り離して身を守るため...
子ども 不登校の経過と心理的意味について はじめに 不登校とは「何らかの心理的・情緒的・身体的あるいは社会的要因・背景により、子どもが登校しない、あるいはしたくともできない状況にあること、登校をしていない状態にある児童・生徒」を指します。近年では増加傾向にあり、平成30年度では小・中・高の全ての校種で過去最高の人数を記録したようです。 統計 文部科学省の統...
人間関係 他人の会話が気になる はじめに 私たちの多くが日々何人もの人と接しているのではないでしょうか。多くの方が何らかの集団に所属していることと思いますが、集団は個人間のやりとりと比べてさらに複雑な人間関係を生じるものです。今回は集団で生じる気持ちの一つに焦点をあてようと考えています。 二人と三人では大違い 会話と言えば二人の人が向かい合ってい...
社会 非常時の心理 はじめに 私たちの世の中は日々変わらないように過ぎているようで、定期的に大きな危機が訪れます。阪神淡路大震災、リーマンショック、東日本大震災、そしてCOVID-19に伴う緊急事態宣言などです。このように並べてみると、10年に1度程度は国民が一丸となって取り組まなければいけない大事件が起きているということになります。 ...