心理療法 pickup 孤独の苦しみへのカウンセリング はじめに 孤独という言葉からはどのような状況を思い浮かべるでしょうか。心を開ける人が誰もいなくて自分一人で過ごしている様子や、悩みや苦しさを誰にも打ち明けられずに抱え続ける様子などが思い浮かぶのではないかと思います。 孤独な人間関係がクローズアップされる現代社会 少し前から孤独死という言葉を耳にするようになり、独居...
心の症状 社交不安の悩み はじめに 社交不安症に悩む方は割と多く、カウンセリングの場でも相談の入口となることが少なくありません。現代社会では多くの人が毎日のように外出をする必要があるため、社交不安が強くなると日常生活が著しく損なわれる可能性があります。 DSM-5による診断基準 社交不安症は不安症群/不安障害群の中に位置づけられており、社交...
人間関係 ハラスメントの心情 はじめに ハラスメントという言葉は一般的な用語として随分と浸透しました。相手に損害を与えたり不愉快にするなどの行動を表し、人間関係上のやりとりを示す言葉ですが、ときに不愉快にするでは済まないような悪質なものも見受けられます。反面、非常に軽微で大多数が許容するであろう出来事がハラスメントして話題に上がってくることもあり...
カウンセリングについて カウンセリングの困りごと7・辛い気持ちが蘇る はじめに 悩みについての相談が進んでいくと話は心の深い部分に触れる事になります。苦しい気持ちや見たくない気持ちを振り返るわけですから、時に大きな苦痛を伴うこともあるでしょう。そのような時にはカウンセリングの時間の意味をどのように考え過ごせば良いのでしょうか。 辛い気持ちとはどんなものか カウンセリングを開始する背景...
心理療法 pickup 感情表現が苦手な人へのカウンセリング はじめに ご相談にいらっしゃる方の中で、「上手く言葉にできない」「相手に分かってもらえない」などの悩みを抱えている方は珍しくないように思います。また、意識的な悩みに至っていない場合でも、背景には感情表現の苦手さや分かりにくい形で表現している方に出会うことがあります。今回は、このような悩みをどのように考えていけば良いか...
心理士 カウンセラーの事情⑦・事例研究 はじめに 我々心理職は過去の面接の経過を学ぶことで、カウンセリングの視点や特定の症状への理解を深めています。大袈裟に言えばフロイトの時代から100年以上の歴史の中で積み重ねられた知見が今でも日々の相談の中で活かされているのです。そして、これを可能にしているのが心理職の中で行われている事例研究という研鑽です。 事例研究...
子ども 子どもの発達〜高校〜 はじめに 義務教育を終えて高校生になると考え方や心の有り様は大人に近くなります。保護者も中学生の時以上に我が子の個性を感じ、またその個性を受け止めていくことが求められるはずです。抱える悩みや生じる心の反応も大人に近いものとなるため、誤魔化しや気休めでは通用しなくなります。時には腰を据えて話し合う姿勢が求められるように...
心理療法 pickup トラウマへのカウンセリング はじめに 外傷体験が与える影響は臨床心理学では早期から研究が行われていたテーマです。決して少なくない患者やクライエントが何らかのトラウマを抱えて心理療法を求め、歴代のセラピストは様々な工夫を用いて解消を目指しました。その意味では心理療法によって扱われる悩みの根本には何らかのトラウマ体験があると言うことも出来るのかもし...